先日開催された化学工学会主催の「女性技術者ネットワーク」という集まりに参加してみましたので、その内容をレポートします。ご講演内容は書けないので雰囲気だけですが……。
年1回くらい開催されているようですので、記事を読んで興味を持った方はぜひ参加してみてください。
女性技術者ネットワーク概要
主催者である化学工学会・男女共同参画委員会のWEBサイトによると、女性技術者ネットワークは、「企業や大学及び公的研究機関に従事されている女性技術者、研究者の方々の情報交換を行う場を提供。2012年度から開催開始しています。」とのことです。
今のところ参加費は無料で、男女問わず参加できます。また、化学工学会の会員でなくても参加OKとのこと。上記の対象者には書かれていませんが、学生さんも参加されていましたので、化学工学・応用化学系の学生でも参加可能なのだと思います。
これまでは東京にある化学工学会本部の会議室で開催されていましたが、2020年度は新型コロナウイルス感染拡大の影響により、12月11日(金)にMicrosoft Teamsを利用してオンライン開催されました。
内容は、講演会と交流会の2部構成です。企業と大学から1名ずつ、2名の方(女性)が講演されることが多いようです。交流会では講師の方や男女共同参画委員会の委員(大学の先生がほとんど)と参加者とで懇談したり、名刺交換したりして交流できます。
上記WEBサイトに過去の開催報告が載っているので、興味がある方はご覧になってください。
2020年度のレポート
講演会
参加者は30名くらいだったと思います。
まずは九州大学・先導物質科学研究所の教授である玉田先生によるご講演がありました。ご経歴や先生が書かれたコラムなどがこちらの公式サイトに載っております。
研究内容が半分、これまでのキャリアについてが半分、という内容だったと思います。
印象に残っているのは、玉田先生のキャリアアップに対する姿勢です。自分にはできると信じて進むこと。理性ではわかっていても、ステレオタイプやらなんやらで、なんとなくできないと思い込んでしまうことはよくあることで、それを当然のように(たくさんご苦労はあったのだと思いますが…)超越できる方なんだと感じ、尊敬の念をいだきましたし、とても勇気づけられました。
次に、心身ともに快適な靴研究所のKaoriさんからご講演がありました。化学工学のご出身で、様々な職を経て起業された方とのことでした。
子育てと仕事の両立やその辛さについてかなり赤裸々にお話しくださり、感情を揺さぶられました。女性だけが負うことじゃないのに…どうにかしたいな…という気持ちが一層強くなりました。
交流会
Teamsのルームをいくつかに分け、委員の先生1名+ルームによっては講演者の先生+参加者数名で交流する形を取っていました。
自己紹介のあとは、講演内容について話したり、キャリアの悩みを相談したり…と、和やかで打ち解けた雰囲気で30分以上話していました。
女性技術者は、社内には十分な数の先輩女性技術者がいないことも多いですよね。相談できない、ロールモデルがいないという声はよく聞きます。。似た職種の女性で集まって相談し会えるこの会のような場はとても有益だと感じました。
まとめ
講演、交流会の両方を通して、女性技術者の先輩方に励まされ、勇気づけられました。
一方で、スーパーウーマンならできるけど、正直なところ自分にはちょっと…という気持ちも抱きました。凡人女性がそれなりに頑張って幸せに暮らすストーリーも聞きたいところです ^^;
私は男女で特に違いはないだろう、なんでわざわざ女性向けのイベントなんてあるんだろう、とノーテンキに大学院まで過ごしてしまったクチですが、社会人になる、というか、結婚・妊娠・出産を考える年齢になると、男女には歴然とした差(能力差ではなく、置かれている状況の差です)があることを思い知らされました。
そんなとき、一番心に響き力になるのは、私の場合、結局は女性の先輩の言葉でした。
そこまで男女にこだわらなくてもいいとは思いますが、「女性向け」のイベントも敬遠せず参加してみると得るものがあるかもしれません。
ご安全にー!
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